杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線
2001年12月〜・番外編
検証!「レジ袋税」条例・資料編
区の示したデータをチェックしてみましょう。
 みなさん こんにちは。妻のみゆきです。いつもお世話になっています。

 このページは、検証!「レジ袋税」条例 新たな論点を検証するを補足するページです。杉並区の提示した「レジ袋」に関するデータをチェックするコーナーです。今後も、議会の動きにあわせて随時更新していく予定でいます。


区長「定例記者会見」資料

 まず、下の資料は、10月25日に行われた区長「定例記者会見」の際、記者のみなさんに配付された資料です。
「レジ袋税」10月25日区長記者会見資料
 ここで、うちの区が示していたデータによると、区内で棄てられているレジ袋は、年間1億6,900万枚で、その重量は約1,700トン。その処理に約1億円の税金を使っている・・・ということでした。

 なお、その後、資料の最後には、「レジ袋の削減は、貴重な石油資源の節約、ゴミの減量と地球環境の保全につながります」・・・と締めくくられています。



レジ袋の削減効果は、いくら?                       (2001/12/1)

 なお、この記者会見で提示されていたデータは、議会での説明のほか、一般向けの広報や記者発表などでも、ずっと使われてきた数字。何度も何度も、うちの区が繰り返し説明してきた数字でした。

 ところが、今回、レジ袋税条例の審議に入る前に、このデータを確認してみたら、どうもスッキリしない事実を発見。データの信憑性に少し疑問が出てきました。

 ちょっと計算してみます。レジ袋の年間排出量1,700トンを年間使用枚数1億6,900万枚で割ると、レジ袋一枚あたり10gということになります。

        【 1,700,000,000g ÷ 169,000,000枚 = 約10g 】

 そこで、いろいろな大きさのレジ袋を調べてみたのですが・・・実際に10gを超えるレジ袋は少なく、そんな大きなレジ袋が使用されることは、そう多くないことがわかりました(みなさんもぜひ調べてみてください)。

 平均が10gというのは、どうみても理解できないのです。

 結局、うちの区は、この計算式に使われた一次データが古いこと(今では10g以下にレジ袋が軽くなってきたこと)を認め、白旗を揚げてしまいました。


 でも、これは、「レジ袋税」や「ポイントシール制度」の導入で、どのくらいのゴミが削減できるのか推し量るためには、とても大事なデータです。

 このため、レジ袋のゴミ処理コストはどなるのか、またポイントシール制度を導入する意味(費用対効果)が明確にあるのかないのか・・・などについて、お役人さまは、何もデータを示せなくなってしまい、どう考えても再調査する必要が出てきたのです。

 このため、現在、区は、ゴミの組成調査など再調査をしていることは、すでに堀部が本文(こちら)で報告しているとおりです。


区の正式な調査結果が出ました                     (2001/12/14)

 区の正式な調査結果が、議会で文書公表されました。

 区の説明は、レジ袋1枚あたりの加重平均重量は、最新のデータで7.7グラムだが、水分や汚れなどがつくので、中継所や工場に搬入されたレジ袋の重量は、9.8グラム(不燃ゴミの圧縮施設・杉並中継所の場合)や30.9グラム(杉並清掃工場の場合)になる・・・というものでした。

 結論として、従来、区が提示していた数値は正しいと言いたいみたいです。

 確認したり、追及しないといけない点は、いろいろあるのですが、この日の審議は、突然中断したり、審議時間が制約されるなど、堀部は、公式の場で、この問題の詳細な検証ができないままになっています。

 現在、審議の順序や運営をめぐって紛糾中。議員が一人でも欠けると採決に影響してしまう微妙な状況のため、運営方法については、委員全員の一致が必要ということで、調整に時間がかかっています。



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