杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線 2001年12月〜
検証!「レジ袋税」条例(5) | ||||
5.区は、ここ毎年、赤字区債を大量に発行しているが・・・ →税の使途に不安が消えない声にどう答えるか? 環境会計・清掃事業会計の導入を |
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※全6回シリーズの第5回。審議を受けて随時内容を更新します。 なお、総目次は、こちらへ |
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私も常々指摘していることですが、区にはまだまだ疑問の多い入札(契約)や不当な支出があり、いわゆる「ムダ」がたくさんあります。 私自身も、「これを放置しておいて、増税とは何事か!」と強い憤りを感じることもしばしばです。新年度予算では、これに対する納得のいく答えを出すべきと考えています。
区長は当選後、選挙公約違反の赤字区債をすでに計45億円も発行しています。借金のツケが、すでに後世の肩にズシリとのしかかっている現実は、否定すべくもありません。 このため、「環境目的といいつつ、税収目的ではないか!」という批判は消えないままです。 環境対策を進めるにも、お金が必要です。それをどこから準備するかは議論の分かれるところですが、「もし仮にレジ袋税の税収がなければ、それ相応の環境対策が進められない」となれば、それは税収を目的としていると受け取られても仕方がないと思います。 その意味では、「環境対策で税収目的ではない」「税収が減ることを目的とする税」という区の説明には無理があります。そのような姑息な説明はやめ、堂々と「増税で新しい環境対策を進める」と明言すべきだと思います。 財政再建には、第一に歳出のカットが必要ですし、次に公有財産の整理や増税も必要です。政府部門が700兆円もの負債を抱える日本においては、それはタブーではなく、いずれ受け入れざるを得ない現実という側面は否定できないと思います。 しかし、問題は、歳出のカットが中途半端のまま、増税になること。これは、区も言い訳をすべきではなく、常々私が指摘しているように、対策を急ぐべきです。新年度予算において、区の歳出カットを実現したうえで、税を可決すべきことは、いうまでもありません。
しかし、それでも「税の使途に不安がある」という声は消えないことでしょう。行政不信は深化しており、その使い道を明確に説明する方法は工夫する必要があります。 私は、議会でも、早いころから「民間を見習い、区にも環境会計をつくることが必要だ」と訴えてきました。 今回、環境「目的税」ができるのですから、もうそろそろ環境会計についても、実現しなければならないと考えています。
なお、区は、いちおう税の使途を環境保護や屋上緑化等に特化すると説明していますし、以前から「みどりの基金」を創設する計画も発表しています。 ただ、税の創設にあたって、新たな事務経費や新たな補助金の創設などもあるため、税収分がそのまま純増になるかどうかは、現実には未知数です。
そこで、どんなに説明しても、納得しない方のためにも、ここは環境目的税の創設にあわせて、新たに清掃事業会計を創設することを提案したいと思います。 国には、目的税に対して、目的に沿った特別会計があります(ガソリン税などの目的税(道路特定財源)に対して、道路特別会計が存在しています)。特別会計を確認すれば、目的税が、すべて目的に沿って使われていることは一目瞭然・・・というわけです。 もっとも、このような目的税や特別会計が乱立するのは、財政政策としては、必ずしも好ましいものではありませんので、まずは説明用の資料として作成する方向で検討していくべきと思います。 要は、「目的税」という性格を踏まえて、その目的に沿った使い方をしていることを明確に説明できる会計手法を導入することが必要だと思うのです。 |
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