杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし



(Q2) 犬を連れて行ってはいけない公園ばかりなのはなぜ?(40代・女性)

 犬の散歩を禁止している公園ばかりで困っています。
 日本に帰ってきてからというもの、とにかく犬の散歩が窮屈になってしまいました。

 犬を連れて行っては行けない公園ばかりなのはなぜでしょうか?ドックランパークをつくってほしいと思っていますが、無理でしょうか。

 堀部やすしコメント

 区立公園であれば、犬の立ち入りを認めるかどうかは、区で決められること。決して無理な相談というわけではないと思います。ただ、その大前提として、

 (1)公園利用のマナーを守ること
 (2)公園の清掃・維持管理に協力すること
 (3)犬嫌いの人にも理解してもらえるような努力をすること

 などが必要だと思います。今のままでは多くの方の理解は得られないことでしょう。


 ■犬嫌いの方を納得させられるかがポイント


 子どもへの教育効果や、痴ほう性高齢者へのケア(アニマル・セラピー)、核家族や一人暮らし高齢者の増加などから、犬や猫が人間の仲間として大きな役割を果たしつつあります。

 その一方で、ペットに関する苦情も多く、実際、犬や猫に関する問題で、かなり人間関係がもつれてしまっている例もみられます(区役所に寄せられる犬猫などの苦情・相談は、年間1000件近くにもなっています)。

 解決は、犬嫌いの方をどう納得させられるかにかかっています。自分の犬の世話さえ、きちんとすれば大丈夫・・・とはいかないと思います。

 区には300以上の公園がありますし、毎日公園を掃除するような予算を確保することは、とても無理です。犬の散歩に公園を利用される方が、率先して公園管理に協力していく姿勢を見せなければ、その他大勢の方の理解は、なかなか得られないと思います。


 読者の方からのご意見 (40代・男性)

 もっともな部分と、納得の行かない部分があります。公園に落ちているものは、お弁当のごみ、タバコの吸殻などがほとんどです。でも、食事禁止、禁煙にはなりませんよね。

 犬連れの人もマナーの悪い人もいますが、きちんとした人のほうが多いのです。(中略)新しいルールを考える時代だと思います。

 堀部やすしコメント

 一部を除いて犬の飼い主のほうが、むしろしっかりしているというのは、その通りだと思います。だからこそ、現状をなんとか打開したいと思うわけです。

 条件さえ整えば、ドックランの導入には賛成ですが、その他多くの方に賛成してもらい、導入を図るためには、現実には犬の飼い主も譲歩せざるをえない(飼い主が広範な意味で公園管理に協力していく代わりに、ドックランの導入を認めてもらうしかないだろう)と考え、問題提起しているのです。

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 余計なことを申し上げるようで、お気を悪くされるかもしれませんが・・・

 「犬を飼っている者よりもマナーの悪いヤツがいるではないか!」というようなご指摘はその通りですが、しかし、公衆の面前でそう感情的になると、ドックランの導入にむけて、広範な理解は得られないように感じます。

 実は、公園管理やペットをめぐる問題では、好きな方も嫌いな方も、すぐに感情的になられてしまい、本当に困っているのです。

 どちらの側も、思い入れが激しいのはわかるのですが、

 犬を飼っている方は「犬のせいではない」、ネコ好きの方は「ネコだけのせいではない」「中高生や浮浪者のほうがマナーが悪い」、動物嫌いの方は「くさい」、幼児のいらっしゃる方は「衛生的でない」などなど、それぞれのご主張はその通りですが・・・そればかりを主張していても、いつになっても解決できないままです。

 高齢化・核家族化がよりいっそう進んでいる中で、アニマルセラピーの有効性が証明されてきている今だからこそ、感情的にならずに、冷静に解決をめざしていくことができるのではないでしょうか。