杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線2002/09


おかしいぞ!入札参加は1社だけ


「杉並公会堂」改築等事業
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 9月10日。杉並区役所で「杉並公会堂」改築等事業の入札が行われた。

 ただし、入札してきたのは、なんと1グループのみ(代表企業:大林組)であり、競争入札は成立しなかった。

 当初、多くの業者が関心を示し、入札参加申込をしていたのだが、直前期になって、他社は突然に入札を辞退してしまったというのである。(→以下表へ)

 もともと今回の入札は、総合評価方式(※注)で落札者を決めることになっていた。だから、大林組グループを正式に落札とするか決めるのはこれからだが、改めて私は反対の意思を明確にせざるを得ない。

※総合評価=価格だけで落札者を決めない方式。業者独自の提案内容も考慮するもので、ただ安いだけでは落札しない方式。今回の入札は、この総合評価に基づく一般競争入札で行われる方針であった。

 入札改革を骨抜きにしたのは・・・

 私は「計画はいったん中止し、一度仕切り直すべきだ」と、これまで警告してきた。

 というのは、これまでの経緯を踏まえれば、こうした入札になってしまうことは分かり切っていたからである。

 折からの厳しい財政難。入札談合や高値落札を防止するためにも、ここ1〜2年ほど私はとくに入札改革を推進してきた。幸い、要望は実り、その多くは実現され始めたところだった。

 ところが、杉並公会堂の入札手続については、当初から、あたかも改革の「例外」「聖域」であるかのような準備手続をとっていたのだ。区は入札改革を勝手に骨抜きにしていたのである。

 詳しくは、すでにアップしている「骨抜きにされた入札改革 〜杉並公会堂の改築を例に〜」を見ていただきたいが、この件については、わざわざ区が主導する形で入札談合できるようなチャンスを与えていたことがわかっている。


入札参加申込をしていた企業一覧


 高すぎる予定価格

 このほかにも、まだまだ不審な点は多い。

 たとえば、区が定めた予定価格の設定は、どう考えても高すぎる。しかも、この点を議会で追及しても、要領を得ない回答ばかりで話にならない。

 そこで、私は、価格設定の際に実際に用いた積算の単価・根拠について、議会側に詳細な資料を提出するよう請求しているのだが、区は「公開できない」の一点張りで、逃げ回っている状況である。

 積算の根拠や単価を明かすと、相当困ることがあるのだろう。どうやら区も確信犯のようだ。

 考えてもみてほしい。区のこれまでの施設建設のなかには、工事単価(u単価)が30万や40万というのがザラであり、なかには50万円超のものもある。つまり、坪単価100万〜150万円!といったものがゴロゴロしているのだ。

 そんな相場が通用するのは役所だけだろう。今後も引きつづき厳しい追及を続ける予定だ。

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