杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線2002

杉並区「別荘」の無償貸付
すぎなみ自然村(現:コニファー岩櫃)は、やはり完全廃止して他に転用すべきだった!

すぎなみ自然村(現:コニファー岩櫃)のログハウス  平成14年(2002年)4月1日より、区立の保養所・自然村等は、民間(第三セクター含む)に無償貸付して経営されることになりました。(過去の実態については、こちらなどへ)

 私は、この財政難の中、お役所が税金を使ってまでオキラクに別荘の類を維持しつづけることには反対であり、そろそろ完全廃止(他の用途に転用)or独立採算での完全民営化を主張してきたところですが、最終的には、実に中途半端な改革で不可解な無償貸付が行われることになってしまいました。

 今回の改革は完全民営化や独立採算制とは異なり、今後も区の負担が重くのしかかるもの。何ら根本的な解決になっておらず、先送り色の強いものです。

 すでに、この話題については、過去何回かホームページの中で話題にしてきたところです(最近ではこちら)。

 そこで、今回は、次のページで、議会における私の質疑(委員会の会議録)から、この問題の不可解さをお伝えしたいと思います。改めて、この問題の不自然さがご理解いただけるかと思います。


 区には大事な仕事が他にたくさんあるはずだ
 杉並区は、日常生活に密着した予算の編成すら苦しんでいる状況で、平成13年度も、生活保護費などは補正予算を組んでやっと乗り切った状況。トータルでも赤字区債を発行しています。 すぎなみ自然村(現:コニファー岩櫃)夕食1
自然村が提供する豪華な食事
 その杉並区で、なぜ公金をわざわざたくさん投入してまで、今後もこうした施設をそのまま維持していくのか・・・これは構造改革に逆行することであって、子や孫の世代にツケを先送りするだけなのです。

 保養所やいわぱ別荘の維持は、区民の毎日の日常生活とは何ら関係のない仕事であって、本来行政たる区役所のやるべき仕事ではないはずです。

 区がサポートすべきこととして、他に毎日の子育て・介護・地域環境の改善・義務教育などなど、区には大事な仕事がまだまだたくさんあるのです。別荘のような施設を維持することで、貴重な税金や、また赤字区債を出して調達した公的資金が浪費をされていくのは、賢明な判断ではありません。
すぎなみ自然村(現:コニファー岩櫃)  しかも、特に自然村については、あまり経営のノウハウをもっていないような現地の第三セクターに経営を委ねるというのですが、その実態は、吾妻町民の雇用対策のためにわざわざ杉並区の税金を使うと、こういうことになっているわけです。(→会議録へ)
 最近は、民間にも安くてすぱらしいホテル、旅館、民宿がたくさんあります。費用対効果から見ても、現在では何も税金を投入してホテルを維持する必要はありませんし、このような「お役所仕事」は、税金のむだ遣い以外の何物でもありません。

 施設は、売却ないし適切な有効利用を模索すべきで、子どもや孫の世代から借金をしてまで、現在の施設機能をそのまま維持することは、適切ではないと考えます。

 なお、3年後に見直しをすることが決まっていますが(会議録参照)、今後の方針は早期に決断するべきと考えます。早ければ早いほど有効利用の可能性も高くなるはずなのですから。

★詳しくは、会議録

廃止したとして「施設」は、どうするか?

 私見ですが、杉並区の抱える保養所等の宿泊施設(残6ヶ所)は、一ヶ所を除き、現実には独立採算でやっていけるとは思えません。2ヶ所は有効活用するとしても、残りはこれ以上課題の先送りをすべきではないと考えます。

 幸い、一ヶ所は今回売却に成功しました。他の場所も別の用途に有効活用することを真剣に検討するべきと考えます。

 たとえば、長野県天竜村が実現しようとしている山村留学的なフリースクールを設置することを提案しています。(不登校児などを対象に中短期のリフレッシュ目的で設置するなら、法的に設置も可能では?天竜村の事例を参考にしたいと思います)


会議録

 1 業者の選考過程は??? 
 2 業者は区職員5人で選定  これが業者選定の真相だ!
 3 これは完全民営化ではない 区負担もゼロにはならない
 4 ISO14001は、どうなった?

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