杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線 | No.31 |
「杉並病」 希望者に健診実施へ わずかながら医療費助成も決定。 |
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さて、先週話題にした件(いわゆる「杉並病」について、区に提出をお願いしている文書)については、とくに進展もなく、また資料も届いていないという状況ですので、今週は、杉並区が買収する方針を固めた「日本興業銀行・柏の宮グランド」(浜田山2丁目。4.3ha)の問題を話題にしようと思ったのですが、この問題は1月に譲り、引き続き、今週も、いわゆる「杉並病」を取り上げましょう。
さて、今回、新たに「井草森公園周辺環境問題に関する住民懇談会」が設置され、初会合が開かれました。要するに、杉並病について、住民を交えて話し合いをする場というわけで、とくに目新しい企画というわけではありません。ただ、これまでは、そんな場すらなかなか設置されてこなかったため、ニュースになってしまうわけです(これが、杉並病をめぐる悲しい現状なのです)。 さて、この場で、区長は、この問題を21世紀まで先延ばしできる問題ではないとして、改めて早期解決を目指すと訴えたわけですが、この「早期解決」という発言は、新聞にも掲載されるところとなりました。議会審議の中でも、区長が繰り返し使っている「解決」という用語が、いったいどこまでの問題の解決を念頭においているものかは不明ですが、まずは、被害の拡大を防止することが最大課題になるかと思います。 ただ、過去のこのコーナーで既にお知らせしたように、残念ながら、今なお、都は核心となる情報を開示していませんし、また、杉並中継所の一時操業停止によって住民の健康被害実態を調査する予定もないため、事態は堂々めぐりになりつつあります。この問題に前向きに取り組んでいる関係者のイライラは募るばかりで、打つ手なしといえるかもしれません。明るいニュースをお伝えできないのは、心苦しいかぎりです。
とはいえ、この問題については、いわゆる責任追及型ではない対応をしていく必要があると感じる今日この頃です。現状をみていると、この問題については、責任追及から生まれるものは少なく、むしろそれは本質的な解決を遅らせることにもなりかねないように思います。 現実的には、今後の被害拡大を防止することができれば(また将来的に杉並中継所が廃止できるよう努力する方向に動くならば)、必要以上の責任追及や補償は求めないくらいの決断が必要なのではないかと思うのです。これは、香川県・豊島の産廃問題で、豊島住民会議がとっている方針と同じやり方です。豊島の産廃問題については、年明けに特集として掲載します)。この問題を広く知ってもらうことは大切だと思いますが、あまり声高に煽りすぎても、生産的な結果は産まないという思いを感じているところです。
政治的な現実問題が、もう、目前に迫っていることは、先週のこのコーナー(12月第2週版)でも、確認したところです。清掃事業の区移管は、もう4ヶ月後に迫っているのです。区長は次世紀には先延ばしできないと言ってはいますが・・・これは逆をいえば、21世紀には持ち越さないものの、解決を来年度(平成12年度)に先延ばしするというメッセージの裏返しのようにも聞こえます。議会で直に行政からの肉声を聴いている身としては、それが本音のように思えるのです。2,000年の4月より前に打たなければならない手は少なくないはずなのですが・・・ ただ、進展していないわけでもありません。この問題に関して、新たに健康相談窓口が設置されるとともに、新年早々には希望者に健康診断が行われることが決まりました。そして、杉並区が実施する相談・健康診断を受診した方で、専門医の受診が必要と判断された場合は、ごくわずかながら医療費助成が行われる方針も決定されました(受診勧奨の意味から、初診にかかる保険適応医療費の自己負担分を助成)。 健診の概要は以下の通りです。 …該当する方は、ぜひ、相談されることをおすすめします。
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