杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線 No.2


選挙運動費用公開


 先日、選挙にかかった費用について、選挙管理委員会に報告書を提出し、チェックを受けた上で受理されましたので、報告します。少しわかりにくい部分もあると思いますので、わかりやすく記載しますが、ご不明の点があれば、お問い合わせいただければ幸いです。

 なお、法律では、「選挙活動」と「平素の政治活動」を厳密に区別しています。今回の報告は、今回の選挙活動についてのものです。平素の政治活動については、それぞれの政治家(現職および予定候補者)が、収支状況を明朗にするために、それぞれ資金管理団体を設立し、管理することが求められています。私の場合も、それを通じて、年一回選管に収支報告しなければなりませんが、平素の活動の収支については、それが済んでから改めて報告させていただきます。



 供託金30万円

 選挙でいちばん痛いのは、選挙に立候補するために仕事をすることができず、しばらくは収入がゼロになることです。私は妻子のいない独り者でしたので、それが致命傷にはなりませんでしたが、それでも選挙費用のことよりも、衣食住の心配のほうが重いというのが実際のところでした。着るものはともかく、家賃と三度の食事は必ずついてまわりますので・・・。

 実際にも、私は選挙そのものには、多くのお金をかけていません。一般にいちばん費用がかかるのは、事務所費だそうですが、私は事務所を作りませんでしたから、これへの支出はゼロです。いわゆる選挙カーも作りませんでしたので、車に取り付ける看板代その他の支出もゼロです。電話回線も、一回線+携帯電話一台しかありませんでした。ですから、私の事例は、一般的な選挙の常識とは大きくかけ離れていることを最初にお断りしておかなくてはなりません。

 支出の内訳は以下の表のとおりですが、そのほかに選挙に立候補するには、法務局に供託をする必要があります。この金額は、選挙の種類によって異なりますが、一人30万円から600万円の間です。区議会議員選挙の場合は、30万円となっています(現金ないし相当する額面の国債)。いろいろな考え方がありますが、候補者は、選挙となれば社会の平穏を乱してしまうわけですし、公費で選挙費用の一部を負担してもらうわけで(一定枚数の「選挙ハガキ」を無料で郵送することができるなど)、この出費は仕方ないものと受け止めています。

 ○注○ 無料で送付することができる選挙ハガキの枚数は、区市議選で2000枚、都道府県議選で8000枚です。どちらも作成費は有料です。私はこれを 162,750円かけて作成しました。



 公費負担

 この供託金は、一定の得票ができなければ、候補者に返却されず、没収されてしまいます。供託金が没収されてしまいますと、選挙のポスター作成費用なども、一切公費で負担してもらえませんので、候補者は大きな痛手を背負うことになります。今回の杉並区議選での没収者は1人だけでしたが、前回の都議選(杉並)では候補者12人中の3人が没収されているように、このリスクは決して低いとはいえません。泡沫といわれる候補が、概して立派なポスターを作らないのは、このためです。本来は、無名候補ほど、ポスターで自己主張したいところなのですが。

 なお、公費負担としては、このほか交通手段の確保という意味で、運転運動員への支払(一日11,700円)、自動車レンタル料(一日15,300円)、ガソリン代(実費)があります(金額は杉並区の場合)。

 ちなみに、選挙カーを作らず、あくまで物資の移動やスタッフの交通手段としてしか車を使わなかった堀部やすし選対では、ガソリン代は3,780円で終わりました(公費負担上限額は51,450円)。ポスターについては、耐水耐光にせざるを得ませんから、どうしても一定の費用がかかりますが、贅沢にデザイナーを頼んだり、何回もデザイン変更や色校正を繰り返さなければ、もう少し安価に抑えることも可能かもしれません(公費負担上限額は553,212円。私は499,662円で作成しました)。


 その他

 そのほか、今回、新たにメガホン(+ワイヤレスマイク)を購入しました。

 私は、これまでごく小さなメガホン(体育の時間に使うような小さなタイプ)を愛用していましたが、それでは周囲に声が届かず、「やる気があるのか?」と道行く人から、ずいぶん指摘を受けました。あまり大きなものでうるさい演説をするのはいけないことのように思い、遠慮していたのですが、あまりによく説得を受けるので、思い切って良いマイクを買いました。おかげで、ノドへの負担も軽減され、選挙を終えることができました。



 報告書について

 まず、公費負担外の支出については、前述の自分の資金管理団体(借金+自己資金+わずかの個人カンパで運営)から拠出しました。供託金の支払いは資金管理団体に残っていた金額では足りませんでしたので、私個人が支払いました(詳細は別稿に譲りますが、選挙前にモメごとに巻き込まれたため、もし、これが30万円で済まなければ、私は立候補できなかったと思います)。

 つぎに、支出の内訳は、以下の表をご覧いただきたいのですが、法律その他で、次のような決まりごとがあり、それに基づいて報告書を作成しています。


 @ボランティア協力についても、「労務無償提供」という形で寄付として時価評価し、金銭的支出がなくとも支出として計上しておかなくてはなりません。
 A選挙運動のために支出された費用であっても、交通費などは、選挙運動に関する支出とはみなされません。


 ※参考 Aに該当するもの
    ○立候補準備のために要した支出のうち、候補者又は出納責任者以外の第三者がした支出で候補者又は出納責任者の関知しないもの。

○立候補者の届出後の支出で、候補者又は出納責任者と意思を通じた支出以外のもの。しかし、これにあたる支出は、違法であり処罰の対象となります。

○候補者が常用する自動車、電車、汽車、船舶等のために支出したもの、即ち候補者の使用した一切の交通費。

○選挙運動用自動車又は船舶(一台に限る)を使用するために要した支出(自動車の借上料、ガソリン代、オイル代、修繕費、運転手の報酬)

○選挙の期日後において選挙運動の残務整理のために要した支出

○選挙運動に関して支払う国又は地方公共団体の租税又は手数料

○政党その他の政治団体(いわゆる確認団体)の行う選挙運動たのために要した支出

○候補者の自宅を選挙事務所に使用する場合など候補者の日常生活と密着する関係にある費用

○供託金や公認料(候補者から党への寄付金)
 
選挙運動費用報告

支出費用 支出の目的 金額 備考
広告費 メガホン・マイク購入 95,430   
たすき作成 17,640
印刷費 ポスター作成代 499,662 公費負担(限度額 553,212円)実際の金銭的支出はありません
選挙ハガキ作成代 162,750
雑費 電池代、薬代、タオル代等 22,807
文具費 布代、タックシール、画鋲代等 8,531
無償労働提供(ボランティア)分・時価計算( 実際の金銭的支出はありません 180,000 選挙の収支報告では、無償労働提供(ボランティア)分を時価計算し、支出 の項目に報告することになっています。
※公選法に定められた方法で算定法に基づいて提出した報告書上の支出計
986,820
選挙に関する実際の金銭的支出は、307,158円でした。
 
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